第23回日本クリニカルパス学会学術集会

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演題募集

●採択通知に関するお知らせ●
9月の第1週目に採否と発表日時・会場等詳細について
抄録登録の際に登録いただいたメールアドレス宛にお送りする予定です

演題募集期間

2023年3月23日(木曜日) ~2023年6月22日(木曜日)まで
6月29日(木曜日)まで締め切り延長いたしました。

演題登録を締め切りました。多数のご応募をありがとうございました。

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演題募集に関するお問合せ先

第23回日本クリニカルパス学会学術集会 運営事務局(演題担当)
株式会社コングレ北海道支社
E-Mail:jscp2023-pg@congre.co.jp

演題募集要項

・公募演題は必ずしも応募されたセッションで採用されるとは限りません。一般演題・公募演題の採否および発表形式(口演・ポスター)は、プログラム委員会に一任とさせていただきます。
※口演発表希望の場合でも、ポスターでの発表をお願いする場合がございます。

(1)シンポジウム・パネルディスカッション

※本画面では公募演者の方のみご登録ください。
指定演者(※学会より演者として指定された方)の先生の抄録登録に関しては、後日改めてご案内いたしますので、こちらのシステムからはご登録されませんようご注意ください。

シンポジウム

『パスは続くよ、どこまでも―院内多職種連携から院外多職種連携への展開―』(指定・公募

オーガナイザー:
木佐貫 篤(宮崎県立日南病院)
中 麻里子(大阪公立大学医学部附属病院)

▼ セッション概要
わが国は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進み、2040年には団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となります。平均寿命も男女とも世界トップクラスとなりました。高齢者人口の増加により、疾病構造は生活習慣病を主体に『完治するもの』から『共存するもの』へ転換しつつあります。医療従事者はそれぞれの専門性を発揮しながらチーム医療をこれまで以上に推進していく必要があります。そして一施設完結型医療から地域完結型医療の具現化、すなわち多施設間連携も必要不可欠となってきました。
私たちは、院内多職種連携をすすめチーム医療を実践するツールとして「クリニカルパス」を活用してきました。また院外の様々なプレーヤーをつなぎ患者を地域で暮らす生活者として支えるツールとして「地域連携パス」も利用してきました。しかしともすれば、クリニカルパスと地域連携パスを別々のものとして取り扱っていないでしょうか。地域完結型医療を展開し、病院から地域まで切れ目のない医療を提供していくためには、院内パスと地域連携パスがスムーズに繋がり続くことが必要です。
このセッションでは、疾患を持つ人々の早期回復と安定化に向けたチーム医療の実践である『院内多職種連携パス』と患者を地域で暮らす生活者として捉えた『地域連携パス』、この二つのパスを切れ目なく継続的な観点で作成運用している施設/地域よりご発表いただきたいと考えています。しかしながら、一方のパスはうまく運用されているがもう一方のパスには課題を抱えていて改善に向けて取り組んでいるというご発表でも構いません。
セッションでご発表いただく対象疾患や術式としては①循環器病(脳血管疾患/脳卒中、心疾患/心不全)②糖尿病 ③慢性腎臓病CKD ④慢性閉塞性肺疾患COPD ⑤大腿骨頸部骨折(フレイル)⑥人工肛門/膀胱造設術、を想定しています。
『人々が住み慣れた地域で、その人らしく生き抜くために』私たちができる英知の結晶としての院内多職種連携パス―地域連携パスについて皆で共有し、2040年に向けて備えましょう。
このセッションでは、指定演者以外に公募にてご発表いただける方を募集しています。
『患者の安心と暮らしを支援するパス活用』(指定)

オーガナイザー:
下條  隆(羽島市民病院)
年光 康雄(総合病院国保旭中央病院)

▼ セッション概要
日本は、諸外国に例をみないスピードで高齢化が進行し、団塊の世代が75歳以上となる2025年(令和7年)以降は、国民の医療や介護の需要がさらに増加することが見込まれています。
厚生労働省は、2025年(令和7年)を目途に、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進し、各地域は医療機関の機能分化・連携に向け地域医療構想を策定しています。
患者やご家族が、治療過程とその後の暮らしをイメージし意思決定することは、医療・介護サービスを受ける上で重要なことであり、多職種はその実現に向け支援することが必要となります。患者満足は、サービスに対する患者の期待と達成度に対する患者の知覚の差になります。患者は各施設や医療者に何を期待しているのでしょう。各施設におかれましては、その期待に応えられるように、より良いサービスの提供に向け努力していると思います。しかし、そのサービスも患者目線で考えなくてはなりません。サービスは無形性、同時性、非均一性、患者との共同生産であり、各施設では患者目線に立ったサービスをどのような形で可視化し、パスという形にはどのように表されているのでしょうか?
そこで、患者・家族の意思決定支援、多職種間の情報共有を促進し、円滑な退院支援・退院調整を図るために、何を大切にし、どのような工夫をしてパスを活用しているか、実際に取り組まれている施設の情報を共有し、より良いパスのあり方を考えていきたいと思います。
『患者と医療の安全を高めるクリニカルパスの作成・工夫と活用』(指定・公募

オーガナイザー:沖野 晋一(船橋市立医療センター)

▼ セッション概要
現在の診療や病院運営において医療安全を確保する体制は必須となっており、各病院では様々な医療安全対策が行われています。「人はだれでも間違える」の前提に立って医療安全システムを設計するようになり、医療安全管理者や安全管理室が設置され、また多職種が連携して医療安全体制を構築されてきています。そして多職種からなる「医療チーム」には患者も含めて中心に置くという考え方も取り入れられてきました。
現在の医療安全評価項目は1) 医療の標準化、2) 患者の知る権利、3) 患者参加促進、4) 医薬品、5) 輸血管理、6) 院内感染対策、7) 医療機器、8) 施設・設備管理、9)その他と多岐にわたっており、またそれぞれの医療施設の特徴に合わせた項目もあります。これらをマニュアルとしてまとめて運用していても一人のスタッフがすべての項目に注意を払いながら業務をこなしていては抜け落ちや逸脱も起こりがちです。クリニカルパスは各患者に適用されながらも、関わる医療従事者にとって必要なタスクを明示しアウトカムの達成を確認することができ、患者自身も状況の進捗を確認できる総合的なツールです。疾患や状況に応じた患者安全のみならず医療者の安全を確保するためにも有用なツールであると考えられます。
本セッションでは、患者安全および医療者の安全を保証する観点からクリニカルパスを活用した実際の取り組みや工夫について各演者の事例や考え方をご発表いただき、今後のクリニカルパス作成と運用も含めて皆さんと議論していきたいと思います。
『救急集中治療領域におけるクリニカルパスの可能性と限界を議論する』(公募

オーガナイザー:
齊藤 大介(国立国際医療研究センター病院)
織田  順(大阪大学医学部附属病院)

▼ セッション概要
新型コロナウイルス感染症に伴う救急ひっ迫の後も、高齢化、多臓器多疾患などの要因から救急需要はますます増加することが見込まれています。救急医療の質をいかに維持していくか、システムを構築するかが課題となるでしょう。
クリニカルパスの導入にはチーム医療の推進や患者参画型の医療の提供、医療安全や業務改善・効率化、コスト管理、教育ツールとしての活用が期待されますが、救急集中治療領域においては、患者状態や状況の多様性からクリニカルパスは広く活用されているとは言いがたいでしょう。そのような中、患者状態にあわせたプロトコルを適用したり、初療室(ER)の特性を活かしたパス、あるいは救急患者の記録入力支援としてパスを活用するなどして、継続的な質改善に努めている施設もあります。
このセッションでは、救急集中治療領域における診療パスのみならず、看護パス、教育パス、多職種連携パス、意思決定支援パスなど作成・運用の成功例や失敗例を会場の皆さんで共有し、クリニカルパスの可能性や限界について多職種で議論します。救急医療の課題を克服する手がかりを得られればと考えています。救急医療に携わる方、興味のある方など多職種の参加をお持ちしています。
『経営改善につながるDPCデータを活用したパスの作成/改訂』(指定・公募

オーガナイザー:
唐津 洋志(東京都立松沢病院)
菅原 重生(日本海総合病院)

▼ セッション概要
多くの病院ではDPCによる包括支払いが導入されているため、パスを作成する際は入院期間を意識することが多くなります。これに加えてパスを改訂する際はDPCデータを分析して、パスに組み込むオーダや加算、パスから取り除き外来シフトする項目など、検討する範囲は多岐にわたるため、医療職だけでなく医事課スタッフや診療情報管理士なども加わった多職種チームが必要となります。
しかし、入院期間を意識したパスを作成していない、DPCデータを用いた分析をしていない、分析はしたがパス改訂に結びついていない、そもそもどのように行ったら良いかわからない、 などの悩みを持つ施設も多いのではないでしょうか。また、医事課や経営企画部門に配属され、パス委員となって分析をしたいけど、DPCについては正直よくわからない方もいると思います。
本シンポジウムでは、 DPCデータを活用した経営の改善につながるようなパスの作成/改訂にスポットを充てる予定です。あわせて、DPCとパスの視点から、多職種が協力をして「多職種が共に学び合う」パス改訂について意見交換をしていきたいと思います。パス分析初心者の方はもちろん、原価計算などを活用した精緻な分析をされている方まで、幅広く参加していただけるセッションを目指します。
セッションは公募も予定しています。皆さまのご参加をお待ちしています。
『パス担当実務者のお悩み相談』(指定・公募

オーガナイザー:
村上 廣野(水戸医療センター)
羽藤 慎二(四国がんセンター)

▼ セッション概要
パス委員会コアメンバーなどパス活動実務の中心的役割を担っているパス担当実務者の皆さん、日頃のパス活動において悶々と悩んでいることはありませんか。
現在、パス担当実務者の活動は、パスの作成、運用、管理、教育、啓発など多岐に及んでいます。また、パスはチーム医療実践の代表格であり、多職種が専門性を発揮しながらパス活動を推進できるよう、パス担当実務者には職種や部門を超えた活動も期待されています。このように、パス担当実務者は、院内パス活動チームにおいて重要な役割を担っており、パス活動を通して、多職種で共通の目的に向かって協働して成し遂げることにより、やりがいや楽しさを見いだせます。
一方で、パス活動が思うように進まず、パス担当実務者として多くの悩みを抱えているという声も耳にします。クリニカルパス学会が実施しているアンケートでは、パス運用で困っている点として、バリアンスの集計・分析、バリアンス収集、医師との合意・協力体制が上位に挙がっています。その他にも、パス委員会の運営やパス教育、パス大会の開催など、パス担当実務者には様々な悩みがあると思います。
このセッションでは、パス担当実務者として活躍されている多職種の方から、パス活動を進めるうえで抱えている悩みと、その悩みに対する取り組みや成功事例を発表していただき、皆で共有できる場にしたいと思います。
パス担当実務者の方、これからパス担当実務者になる方、パス担当実務者を支えてゆきたい方、そして、パス活動を頑張っているどなたにとっても、明日からのパス活動に活かせるお悩み解決のヒントを1つでも多く持ち帰っていただきたいと考えています。
ぜひ、パス担当実務者の皆さんが抱えている悩みと取り組みについて、苦労話も交えて教えてください。多く職種が集まって議論が深まり、セッションが盛り上がることを期待しています。
『ePathの概要と現状、新しい研究から見えてきた可能性』(指定)

オーガナイザー:
中熊 英貴(済生会熊本病院 医療情報調査分析研究所)

▼ セッション概要
『ePathとは?』

皆さん、なかなか理解しにくいキーワードになっていませんか?
ここ数年の学術集会で「ePath」をテーマに様々な企画で発表されてきました。
「標準パスを作ったこと」「標準パスシステム」「データを基にした解析」「解析の基盤」などなど…全て正解です。
このセッションでは、「ePathとは何か」「導入するためには何が必要か」「実現できる(できた)ことは何か」など皆さんが今まで聞きたくても聞けなかった内容をざっくばらんに説明します。
ePathから作られた新たな用語「ひな型パス・施設パス・適用後パス」「普遍的なアウトカム・特異的なアウトカム」「OAT Unirt」などなど…その用語についても説明します。
また、ePathで突き付けられた標準マスタや統合解析など、問題点や課題についても共有したいと思います。

さらに、ePathから展開された新しい研究、RCB研究やDCT研究についても説明します。
『RCBって何?』『DCTって何?』
ePathとどのように関係し、展開されたものなのかも具体的に説明します。
RCB研究やDCT研究によって、進化したePathについても説明します。

最後に座長の嶋田先生、村木先生と会場の皆さんとでディスカッションし、ePathをより深く理解して頂き、この機会が「ePathが理解しやすいキーワード」として認知される“きっかけ”になればと思います。

パネルディスカッション

『みんなのパス自慢~うちのパス活動、ここがすごいんです~』(公募

オーガナイザー:
河西 律子
坂元 一郎(高崎総合医療センター)

▼ セッション概要
 パス活動で誇らしく感じたこと、努力を伝えたいこと、ありませんか?
 このセッションで、皆様の内に秘めている「うちのここ、すごいんです!」を、ぜひ大きな声で、胸を張って自慢してください。
 昨今のクリニカルパス活動に求められるものは、病院経営、診療報酬対策、医療従事者の業務負担軽減、働き方改革、医療の質担保、他職種連携、医療安全、など多岐にわたります。今や医療を提供するために欠かせないものになっているクリニカルパス。皆様は積極的に、時には頭を抱えながらパス活動をされているのではないでしょうか。パス活動の背景にはたくさんの物語があるかと思います。
 施設内でたくさんの人が使用しているそのパスには、あたりまえじゃない、パス活動をした人しかわからない努力や成果がつまっています。委員会にしかわからない工夫や、同職種にしかわからない活動があります。想像できなかったこともあるのではないでしょうか。
 そんなパス活動を通して、患者・医療者・病院経営に効果をもたらしたこと、知ってほしい中心人物や自慢したい職種、伝えたい成功体験、失敗しちゃったけど役に立ったことなど、ここで発表しませんか。
 会場のみなさんと自慢話を共有し、お互いに労い、今後のパス活動のモチベーションにつなげていけるように楽しくディスカッションしたいと思います。
『医療の質向上と経営改善の両立―データを使うパス活動―』(指定)

オーガナイザー:
目黒 康平(東京医療センター)
若田 好史(九州医療センター)

▼ セッション概要
 パスは医療の質を向上するためのツールですが、日々の臨床や業務の中で、パスを作成後や使用後に、医療の質向上を実感したことがある方はどのくらいいるでしょうか。中には、実感したことがなくても「パス活動の継続は、きっと医療の質向上につながっている」と信じ、志高く活動されている方もいると思いますが、実感がないと活動を継続することは難しいかもしれません。一方で、医療の質向上を目指したパス活動を行っていても、診療報酬やDPC制度に沿った提案が優先されるように感じることはないでしょうか。
 このような状況の中、パス活動では院内の様々な立場の方が携わられ、またそれぞれに悩みがあるのではと思います。例えば、臨床現場でパスを作り使っていてもどんな分析や見直しを行えば良いか分からずに悩む医療者、臨床に直接関わっていなくてどんなデータが求められているか分からずに悩む医療マネジメント職、パスを活用して医療の質向上と経営改善を推し進めたいのになぜか進まないと悩む経営幹部など、それぞれ立場は違っても、最終アウトカムはきっと同じ「医療の質向上と経営改善の両立」だと思います。
 そこで、このセッションでは「医療の質向上と経営改善の両立」を達成するための挫折、苦労、工夫を共有し、それぞれの立場でデータを使うパス活動のヒントを得て、各施設に持ち帰ることを目指します。最初は小さなPDCAサイクルであっても、継続的に回すことができれば、大きなPDCAサイクルを回すことにつながるはずです。特定の職種だけでなく、ぜひ多職種で一緒に会場へ足を運んでいただき、パスデータを使った経営改善について多職種が共に学びあう場にしたいと思います。ぜひご参加ください。
『うちでは、これもパスです!』(公募

オーガナイザー:坂元 一郎(高崎総合医療センター)

▼ セッション概要
多くの医療機関で、検査や治療などでパスが使われるようになりました。日本クリニカルパス学会では、代表的なパス、お手本となるパスを学ぶことができます。このセッションでは、一般的に広く使用されているパスとは異なる「まだ珍しいパス」「ちょっと変わったパス」を募集します。パスにまとめるのは難しいと思われていたけど、『作って良かった』『患者さんやスタッフに役に立っています』というパスを紹介してください。
実際の現場では、電子カルテ機能や施設の方針など、さまざまな制約がある中、創意工夫を凝らして運用しているパスがあることと思います。患者さんの背景や経過がさまざまで、パスのゴールや設定期間、アウトカムや評価基準、医療介入などを診療計画として設定するのに悩むこともあるでしょう。パスの作成・運用での課題と、それを乗り越える取り組みを、会場のみんなで共有しましょう。
『これはパスなの?』『フローチャート?手順書?』とか言われそうで、学術集会では発表しづらかったネタや、診療とは直接かかわらないネタも、大歓迎です。教科書的なパスの形から外れていても、バリアンスが多発していても、良い医療を行う仕組みができれば、パス活用の成果ですよね。
このセッションは、“(よそはともかく)うちではこれもパスです!” というアピールの場です。“これもパスにできるんだね” “こんなパスもあるんだね” とおおらか気持ちで学びたいと思います。みなさんの施設でも、パスの活用法が広がるかもしれませんよ。
柔軟な発想を持つパス歴の浅い方から、様々な経験を積んだエキスパートの方まで、演題のご応募をお待ちしています。
『突然クリニカルパスの変更作業が必要になったら~薬剤変更の対応の裏側~』(指定・公募

オーガナイザー:
髙田  礼(済生会横浜市東部病院)
嶋田  元(聖路加国際病院)

▼ セッション概要
医療者用パスの診療計画には、アウトカムや観察項目といった記録系と、指示簿や処方、検査等のオーダ系が診療期間の日毎に設定されており、電子カルテで運用する場合には、電子カルテに登録されたマスタから選択、さらにオーダに即して詳細に登録する必要があります。医療機関のクリニカルパス使用状況や活動体制は様々ですが、クリニカルパスが使用できるまでには、手順の整備、関連部署との情報共有、申請、承認作業などを、多くの関係者と協力しながら確実に進める必要があります。
しかし、各医療機関に大きな影響があった某医療製薬メーカーの医薬品の供給停止や後発医薬品の採用など、クリニカルパスの改定に十分な作業時間を確保することが難しい場面も実際には存在します。最悪の場合、明日から適用したいのに使用できなくなってしまう状況にもなりかねません。薬剤変更や各種マスタ変更に伴うクリニカルパスの改定作業は、バリアンス分析をもとに行われる改定作業と明らかに異なる側面があります。通常の改定と同様の運用がよいのか、特殊ルールで対応すべきなのか、効率性や安全性に問題はないのかなど、課題は少なくありません。
本セッションでは主に薬剤変更への対応を中心に、各職種が果たすべき役割や、関係者の負担を軽減する工夫、タイムリーな改定作業などの事例を報告していただき、残されている課題は何かについて議論します。クリニカルパスの運用を支える裏側における取り組みから、今後に活かすための気づきをともに共有しましょう。
『再考 電子パス時代に紙パスの役割 ~きらりと光る使い道~』(指定・公募

オーガナイザー:
真々田厚美(越谷誠和病院)
田中 良典(武蔵野赤十字病院)

▼ セッション概要
医療分野のデジタル化は、1970年代の診療報酬請求業務の合理化のためにレセプトコンピュータ(レセコン)を導入することが始まりでした。1999年に電子カルテが初めて登場し、電子媒体の原本性が法的に認められるようになりました。それ以降、医療業界では電子化の必要性が高まっており、多くの医療現場では電子システムの導入が進んでいます。その一方、なんといってもコストがかかりますのでなかなか電子化が進まない施設や、使えない機能を持て余している施設もあるのではないでしょうか?
クリニカルパスにおいても同様で、電子カルテが未導入の施設はもちろんのこと、電子カルテが導入されても今なお「紙パス」が活躍しています。電子化が進んでも「紙パス」であろうと「電子パス」であろうとクリニカルパスそのものの本質は変わりません。
時を経て今もなお活躍している「紙パス」は、電子パスの時代だからこそ、その良さを発揮することもあります。ご存知の通り、全体を俯瞰して見渡せる一覧性があるのが最大の武器といえるのが「紙パス」です。しかしながら、「紙パス」は、紙であるがゆえにアウトカム・バリアンス・パス適応率などの集計には膨大な時間を要することが最大の弱点といえます。
そこで、その弱点にどのように対応され、どのような工夫をされているのかなどの情報共有ができればと思います。『紙パスだってまだまだ捨てたもんじゃないぞ』『紙パスだってドラマがあるぞ』など、誰もが一度は使った事のある「紙パス」のきらりと光る役割を再考できればと思います。
鉄道マニアのなかに根強いSLファンがいたり、LPレコードやラジカセが見直される時代です。日本の医療の未来の担い手であるZ世代の若者にも知っておいて欲しい知恵がありますよ。是非、ご参集ください。
『フォーミュラリを活用した標準的薬物治療でパスを最適化する
~タスクシフト・タスクシェアにもつながるパス作成~』(指定・公募

オーガナイザー:
濃沼 政美(帝京平成大学)
小枝 伸行(八尾市立病院)

▼ セッション概要
フォーミュラリの目的と意義は、医薬品の有効性や安全性、使用法、経済性などを事前に評価・選択しておくことにより、質と安全性の高い薬物治療を実現できることにあります。これは、医療の質を改善することを目的としたクリニカルパスの概念とも通じる概念です。
これまで我が国の医療現場における医薬品選択は、処方医の判断に委ねられてきました。しかしながら、我が国の医療提供体制は、多様化する国民のニーズへの対応や、個別医療、経営の効率化など様々な課題解決が求められています。また、医師の働き方改革の議論の中でも、多職種連携やタスクシフト・シェア、医療と介護連携など多面的なアプローチが求められています。
標準的な薬物治療と個別医療の両立を図るためのアプローチの一つとして、EBMに沿ったガイドラインの活用や、フォーミュラリを中心とした標準的で経済的な薬物治療をいかに医療現場に落とし込み、効率化しながら、個別対応する必要があります。例として、抗菌薬や睡眠導入剤、下剤など病院横断的な標準治療や、退院後に継続する地域で医療安全に配慮した標準治療など、どのように取り組む必要があるのか、また、クリニカルパスとの関係性はどう考えるべきなのかについて、安全性と有効性、経済性を両立する薬物治療と薬物治療のタスクシフト・シェアの考え方についてディスカッションしたいと思います。
『パス業務、どのようにシェアする?
~パス運用を支える多職種協働のタスクシェア/タスクシフト)~』(指定・公募

オーガナイザー:
年光 康雄(総合病院国保旭中央病院)
今田 光一(若草第一病院)

▼ セッション概要
 クリニカルパスを運用するためには、各分野の専門性を活かしながら多職種による関りが必要です。しかしパス業務には、パスの分析・改善作業、パス大会の企画準備など多くの時間を必要となるものもあります。またパスの電子化が進む中で、医療情報担当者のパス業務への参画も増えてきていますが、ジェネリック薬品への変更や各マスタの変更などパス分析結果に伴わない改訂業務に悩む施設も少なくありません。
 パス学会のアンケート調査結果では、パス専任スタッフの設置ができている施設は5.9%程度と少なく、多くのパス業務を看護師が担っているという結果が出ています。
 現在急速な少子高齢化、生産年齢人口の減少等により、労働者の意識や抱える事情の多様化が進み、心身共に充実した状態で意欲と能力を十分に発揮できる職場環境の整備が必要となっています。また、医師の時間外労働規制も2024年と施行間近に控えており、働き方改革と業務のタスクシェア/シフトが各施設で急速に進められていますが、スタッフの減少・過重労働対策・働き方改革で時間外活動がしにくいことも現実です。
 本セッションでは、医療の質を担保するためのパス運用において、各職種で協議しパスのタスク整理をしたり、運用後の分析や改訂作業などパス業務をタスクシェア/タスクシフトに成功した施設の取組み経緯や現状の課題を共有したいと思います。また、抑えておくべきポイントを整理しながら多職種間で最適な役割分担や連携はどうあるべきか検討していきたいと思いますので、是非ご参加ください。
 尚、本セッションの演者は、指定演者以外にも公募にてご発表いただける方を募集しています。働き方改革やパスの質向上に向け、多職種で『パス業務の見直し』に積極的に取り組んでおられる施設からの投稿をお待ちしています。
■シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップ不採択時の対応

公募演題の採否および発表形式は、プログラム委員会に一任とさせていただきます。
シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップ不採択時は、一般演題で採用させていただく場合がありますので、下記の一般演題応募カテゴリー(1)も選択をお願いいたします。

(2)一般演題

以下よりお選びください。

  • 一般演題(口演)
  • 一般演題(ポスター)
  • クリニカルパス展示
■一般演題応募カテゴリー

(1) (2)よりお選びください。

・応募カテゴリー(1)

発表種別で一般演題(口演・ポスター)を選んだ場合は必須選択です。
また、シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップを発表種別で選択された場合も、不採択時に一般演題へのプログラム編成の参考とさせていただきますので、必ず選択をお願いいたします。

01 導入・効果 15 がん治療・化学療法
02 パス分析・パス改訂・データ活用 16 手術室・麻酔・周術期
03 EBM・医療の質・標準化 17 救急外来・緊急入院
04 効率化・業務軽減・タスクシェア/タスクシフト 18 放射線関連
05 記録 19 看護
06 教育・共育 20 薬剤・検査・フォーミュラリ
07 病院マネジメント・DPC 21 栄養管理・NST・褥瘡対策
08 電子化・BOM導入・IT 22 リハビリテーション・回復期
09 医療安全・感染対策 23 精神科・認知症
10 地域連携・在宅医療・退院調整 24 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
11 患者用パス・インフォームドコンセント・PFM 25 パス推進活動(委員会活動・パス大会・その他)
12 内科系疾患 26 紙パス運用
13 外科系疾患 27 その他
14 小児・周産期

・応募カテゴリー(2)

発表種別でクリニカルパス展示を選んだ場合は必須選択です。

01 医療者用パス
02 患者用パス

抄録本文の入力方法《重要》

  • 抄録に記載される用語は『クリニカルパス用語解説集』に準拠してください。
  • 抄録に使用された語などが読者の誤解を招きかねないものは、事務局側で修正させていただく場合があります。ご了承ください。
  • 「クリニカルパス展示」を選択された場合は抄録本文の入力は不要ですので、入力欄に「なし」と入力してください。
  • 「クリニカルパス展示」以外の発表をご希望の方は抄録が必要となります。制限文字数は800文字です。この字数を超えると登録できません。
  • 抄録本文は下記の演題分類および書式に従って入力してください。

1.科学的研究(効果検証のなされたパス作成を含む)

【目的】【方法】【結果】【考察】【結論】の順に作成してください。

2.パス作成(効果検証のないもの)

【はじめに】【作成】【運用】【考察】【結論】の順に作成してください。

3.活動紹介

【はじめに】【活動内容】【考察】【結論】の順に作成してください。

4.症例・事例報告

【はじめに】【症例・事例】【考察】【結論】の順に作成してください。

5.システム開発のみ

【対象】【デザイン】【測定】【結果】【考察】【結論】の順に作成してください。

6.システム検証のみ

【はじめに】【概要】【考察】【結論】の順に作成してください。

演題登録方法

●応募はホームページからのオンライン登録のみといたします

事前に登録システム利用上の注意をご確認ください。 UMINオンライン演題登録システムでご利用できるブラウザについては、UMIN演題登録画面上部のご案内にて最新の情報をご確認ください。ご案内のブラウザ以外はご利用にならないようお願いいたします。
※各ブラウザは最新バージョンの使用を前提としています。

入力について

登録画面上の項目に従って入力してください。

  • 図表は使用できません。
  • 事前に抄録の本文を作成、保存しておき、ペーストする方法をお勧めいたします。
  • 登録可能な最大著者数(筆頭演者+共著者):10名まで
  • 登録可能な最大所属施設数:10施設まで
  • 演題名は全角30文字以内とします。
  • 抄録本文は全角800文字以内とします。
  • 総文字数(著者名・所属・演題名・抄録本文の合計)は全角960文字以内とします。

オンライン演題登録システムFAQ(演題投稿者用)

https://www.umin.ac.jp/endai/userfaq.htm

もしうまく利用ができない場合は、UMINホームページで障害が発生していないかをまずご確認ください。
http://www.umin.ac.jp/

演題の採否

  • 演題の採否・分類項目・発表形式はプログラム委員会にご一任ください。
  • 採択結果はプログラム確定後に登録いただいたメールアドレスとホームページ内に掲載いたします。(2023年9月上旬を予定)
    ※演題登録時にメールアドレスを誤って入力した場合、採否結果のメールが届きませんのでご注意ください。
  • 抄録集製作時にページ体裁を整えるため、内容に影響がない範囲で抄録本文を編集させていただく場合がありますので、ご了承ください。

第23回日本クリニカルパス学会学術集会賞

  • 優秀な演題には【第23回日本クリニカルパス学会学術集会賞】を授与いたします。
  • プログラム委員会による事前審査によって、今回は学術集会賞となる10演題が選ばれました。
  • その中から11月11日(土曜日)の学術集会賞セッションにおける審査で、最優秀賞(1名)、優秀賞(2名)が選ばれます。
  • 学術集会賞10名の表彰は11月10日(金曜日)の懇親会で行います。
    最優秀賞、優秀賞の表彰は11月11日(土曜日)の閉会式にて行われます。
    このため、学術集会賞受賞者は懇親会、最優秀賞および優秀賞受賞者は閉会式への出席をお願いいたします。
    学術集会賞受賞者には副賞が授与されます。

第23回日本クリニカルパス学会学術集会賞 座長賞

  • 一般演題の発表セッションにおいて、セッション終了時に担当座長による評価をもとに1名表彰いたします。

演題応募資格

  • 筆頭演者は日本クリニカルパス学会の個人会員あるいは所属する施設が法人会員であることが必要です。
  • 未加入の方は演題募集締切日までに学会ホームページから必ず入会手続きをお取りください。
    入会案内 http://www.jscp.gr.jp/contact.html

注意事項

  • UMINオンライン演題登録システムでは、【Firefox】【Google Chrome】【Internet Explorer】【Microsoft Edge】【Safari】以外のブラウザで演題登録はできません。
    それ以外のブラウザでは、ご利用にならないよう、お願いいたします。
    各ブラウザは、最新バージョンの使用を前提としております。
  • オンライン演題登録をした後は、確実に登録されているか、確認修正画面にて登録番号とパスワードを用いて必ずご確認ください。

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